A:銅製の蒸留器を使用することで硫黄臭等のオフフレーバーを減らすことができますが、HIOKI POT STILLの蒸留においては減圧式で蒸留をすることで華やかな低沸点成分を回収しているので重たい香りが軽減されています。
Q:原料が全量大麦なのに、何故グレーンウイスキー表記なのですか?
A:モルトウイスキーとは、麦芽を原料として仕込んだものですが、HIOKI POT STILLは未発芽の大麦と麦芽の両方を原料としているので、モルトウイスキーとは違います。その為、グレーンウイスキーと表記しています。
Q:一般的なグレーンウイスキーとどう違うのですか?
A:グレーンウイスキーは主にブレンデッドウイスキー用の原酒として作られ、一般的にとうもろこし、ライ麦、小麦などの穀類を主原料とし、そこに糖化のためにモルトを加え発酵、連続式蒸留器による蒸留、使い古した樽で熟成した、プレーンな味わいのウイスキーです。HIOKI POT STILLも、ウイスキーのカテゴリーとしてはグレーンウイスキーとなりますが、ステンレス製の単式蒸留器で減圧蒸留している部分や新しい樽を使用するなど、一般的なグレーンウイスキーと大きく異なります。連続式蒸留器は、蒸留時の度数が95%近く度数を上げられることから、効率よくあるコールがとれる分、クリアな酒質となり
ます。一方、HIOKI POT STILLでは単式蒸溜器を使用し、蒸留度数を抑えながら蒸溜することで、原料由来の味わいがしっかり残る力強い酒質となります。また、使用する樽も、新樽やファーストフィルのバーボン樽等を使用することから、樽のニュアンスもしっかり感じられます。
Q:アイリッシュウイスキーに近い製法と聞きましたが、具体的にどんな製法を指しますか?
A:アイリッシュウイスキーの種類のうちポットスティルウイスキーが一番近い製法です。ポットスティルウイスキーの製法として、大麦麦芽(モルト)と未発芽大麦を主原料に、単式蒸留器で3回蒸溜を行っています。HIOKI POT STILLは原料に未発芽大麦を使用していること、単式蒸留器で蒸留をしていることに共通点があります。ただし大麦麦芽や未発芽大麦の使用割合(各30%以上)や、その他の穀類の使用割合(全体の5%未満)など、ポットスチルウイスキーの原料条件とは大きく異なります。また、糖化・アルコール発酵を同時に進める「並行複発酵」を行う点、大麦の全粒を使用しない点、蒸留条件等が異なります。HPSは五大ウイスキーのどれにも類を見ない、独自の製法で原酒造りを行なっています。